2008/10/14 税関のお話(執筆 石垣)
久々の更新になります。
最近は荷台に火がついた馬車のような忙しさで気がつくと2ヶ月も更新をしておりませんでした。
久しぶりにドール関連の話題を…と思ったのですが、特にこれといって書くことが思い浮かばなかった為、先日(といっても一ヶ月以上前の話ですが)税関でおこった恐ろしい話を記載しようと思います。
■税関であった恐ろしい話
夢咲黒では最近携帯電話ストラップ等を中国から輸入したりしているのですが、その内の4000個が税関で止まってしまいました。
もともと到着予定日を一週間過ぎても一向に届く気配がなく、しびれを切らして中国の担当者に日本の通関業者の連絡先を聞き出し電話したのが切欠でした。
電話で「一体何がおこっているのか?」「ブツを受け取ることはできるのか?」と色々質問してみてわかった事は「会社・住所が印刷されているのにメイドインチャイナ」の表記がないので消費者が国産と勘違いするから通関できないという事でした。
どうやら一連の偽装事件でこの辺のチェックが厳しくなっているようです(商品が食品などではない為か以前は特に指摘されることはなかったです。ちなみに販売時は中国生産である事を明記しております)。
そして担当者曰く選択肢は3つありその内の1つが「滅却(破棄)」2つめが「返却(中国に送り返す)」3つ目が「会社・住所の部分を塗りつぶす」という結論から言って殆ど受け取り不可的な提案でした。
しかし小売店を待たせてしまっている手前送り返している余裕はなくなんとかお願いしてストラップ全ての台紙裏に「メイドインチャイナ」のスタンプを押すという事でOKを貰いました。
翌日成田の貨物地区へ商品にスタンプを押しに行きました。正直なところ現地へ行くだけで車で4時間も掛かってしまい何ともいえない気分だったのですが、担当者の案内で通された作業場(スタンプを押す場所)についた時は本当に挫折しそうになりました。
作業場は税保税地区なんとかという輸入物をチェックしたりする倉庫で僕らに宛がわれたのはその一角にある古びた机一個分のスペースと大量のストラップでした…。
ちなみにこの倉庫では怪しい荷物があると容赦なく全部あけて内検します。エロ物のDVD等は5倍速再生で内容までチェックされていましたので海外から何か購入した場合はまず中身を全てチェックされていると思ってもいいかもしれません・・・。
話がそれましたがこのストラップの台紙にスタンプを打つ作業、実際にやってみると恐ろしく進みが遅く(その上きつい)やり始めて10分目で挫折しそうになり(残りの在庫を見て)30分経つ頃には心が折れそうになり1時間経つ頃には逃げ出したくなる具合でやってもやっても終わりがなく結局袋から商品を出して台紙にスタンプを押して袋を閉じて箱に戻すという作業を延々ほぼノンストップで9時間も行いました…。90分じゃなくて9時間です。
担当者の人が手伝ってくれなかったら14時間くらい掛かってたかもしれません。
一生分のスタンプを押す動作を一日でやったような感覚の後、15分くらいで保管庫から荷物を持ち出す書類ができて今までの苦労は夢の出来事だったのではないのかと疑わせるような呆気なさで荷物の受け取りが終わりました。
そしてまた4時間掛けて(真夜中なのに幕張付近で大渋滞に巻き込まれた為)会社へ戻りどうにか小売店との信用は保てたものの税関の恐ろしさを身をもって体験した一日となったのでした。
ちなみに今回のようなケースは非常に稀で担当者の方も始めてとの事でしたので普通は滅却か返却扱いになるんだと思います。
写真は荷物で一杯の夢咲黒事務所(事務スペース)です。ここ二ヶ月くらいずっとこんな感じで全然片付きません…(片付けてもすぐにストラップ等の商品が入荷してきて元通りです)。 |